上海三日目 6月1日(月曜)

上海郊外には、水郷古鎮と称される古き良き中国観光ポイントが何ヵ所かあります。

※ 古鎮は、こちんとしか読みようがないのですが、どうやら中国語らしく、辞書で意味を引くことは出来ませんでした。おそらく、水田が広がるのどかな古い村で、ぽつん、ぽつんと歴史的な遺跡が残るのような地域を表す言葉だろうと理解しました。

朱家角、周荘、蘇州、そして、もっと足を伸ばすと杭州までが、上海から日帰り観光出来る古鎮です。

そんな中でも、気軽に行けるのは朱家角かな。

朱家角へのアクセスは色々あります。

タクシーならホテルからドアツードアで、片道200元くらいの予算。

地下鉄「上海体育館駅」近くから出ている上海旅遊集中心という直通ツアーバスもあります。これは予約制で70元。

地下鉄2号線で終点駅まで行って、そこからタクシーを利用すると、タクシー料金は片道100元ほど。

一人行動のワタシがチョイスしたのは、普安路にあるバスターミナルから出ている高速バス。

所要時間は、およそ50分。料金は片道、ナント❗たったの12元
公共交通カードも使える

覚え書きのように、アクセス方法から書き記すワケがあります。

ガイドブックによっては、朱家角は紹介されていません。たとえば、ことりっぷとかララチッタ。

紹介されているガイドブックでも、アクセスに関してはずいぶんと簡略されている。

shanghai.navi を筆頭に個人ブログの旅行記など、諸々ネット情報に頼りました。

それでも、普安路のバスターミナル、出発点にどうやって辿るかの不安から始まりました、ワタシのプチ 1day trip は

ほとんどの説明では、普安路のバスターミナルには、地下鉄8号線「大世界駅」から徒歩3分と記されている。経路は別途、各自でマップ参照という感じ。

しかも、バスターミナルとは言っても、普通に思い浮かぶ体裁を成してはいない。普安路が高速道路によって遮断されたようなドン突き辺りで、始発バス停が複数ある所のようです。

ワタシが利用する最寄り駅は地下鉄1号線「衡山路」。8号線との乗り継ぎは普安路のバスターミナル位置を大きく遠回りしてから「人民広場駅」まで行って、そこから「大世界駅」に戻ることになる。

地下鉄1号線「衡山路駅」から3つ目「黄陂南駅」からも普安路のバスターミナルへは徒歩で行けそうな距離だと思った。

マップ上ではスケールで測っても 500m に満たないように見える。

誰も紹介していないアクセス手段を選ぶには、裏付け調査をしても、勇気のいる決断でした

前置きが長くなりましたが、いざ、高速バスへ❗

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「黄陂南駅」3番出口を出ると、そこはブランド路面店が並ぶ淮海中路です。

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月曜の朝、8時を少し回った頃のこの辺りはまだ、一日が始動していないような静けさがありました。

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マップに忠実に淮海中路を直進すること数分で、「普安路」道標と遭遇。

ここを左に曲がればいいんです

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曲がってすぐ、50mくらい先にバスを確認。

このピンクラインが、目印

だ、誰もいない❗

近づきながら目を凝らしても、乗客1人と運転士さんらしき人影だけ。

待機列ゼロ

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来た道を振り返っても、バス停を目指す同好の士は見当たらない。

角を曲がってすぐにある売店にも人は見掛けなかったし。

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バスの横っ腹には、全部を読めなくとも「普安路」と「朱家角」の文字が連なっていることを確認出来ました。

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時刻表記載のない経路板もネットで見た旅行記写真の通りです。

当該バスには長蛇の列で、1台見送るつもりで待機しないと座れないというレポを散々読んでいました。

さすがに、週のはじめの月曜日。

仕事を休んでまでお出かけする観光地ではないってことなのかな、現地の人々にとっては。

曜日に関係のない観光客の姿も見当たらないのは、まだ早い時間だからだろうか?

ともかく、ラッキーと喜んでいいでしょ。

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ガランとした車内。

後方のタイヤが位置する直前の座席を陣取る。

発車時刻が不明なので、車内にいても落ち着かない。

待っていたのは、20分くらいだったかなー。

三々五々と乗客が集まりだして、6割くらいの乗車率で漸く、バスは発車しました。

走りだすとすぐに、女性車掌さんが運賃徴収に回り始めました。

すると、事件勃発❗

車掌さんは最前列から徴収を始めて、向かって右側二列目の乗客と何やら揉めています。

ヒステリックな声が上がっていることに気がついて、ワタシも前方の声の発信地を探したほどです。

喧嘩だ❗

ということは、言葉がわからずとも明らか。

車掌さんが相手をするのは、天井を突き抜けるくらいの高音を発するエキサイトオバサンだ。

オバサンは短髪刈り上げクルクルパーマだった。

短髪刈り上げクルクルパーマがいけないわけじゃないけれど、オバサンは徴収を拒否しているのか?

数回言葉のジャブを交わすと一旦、車掌さんは後列の乗客へ徴収に回る。

車掌さんは、1人2人徴収すると再び、短髪刈り上げクルクルパーマオバサンの元に戻り、喧嘩を復活する。

喧嘩をしては徴収、徴収をしては戻るを3回くらい繰り返し、4回目くらいの徴収のために、車掌さんがオバサンに背を向けると、短髪刈り上げクルクルパーマオバサンは中腰くらいに腰を上げ、車掌さんの後ろ姿の頭を目掛けるような格好でパンを振り上げて叫んだ。

すると、まだ一般道を走行していたバスが急停車して、運転士さんが立ち上がった。

腹の底から発するものスッゴイ野太い声で、クルクルパーマオバサンに怒鳴り始めた

オバサンは怯むことなく運転士さんにも甲高い声を張り上げる。

行きかけた車掌さんも戻り、言い争いに加わる。

短髪刈り上げクルクルパーマオバサンの隣に座る連れらしき若オバサンも参戦❗

最初、キョトンだったワタシも、なんだかスッゴク面白くなってきた。

まばたきを惜しんで目が乾くほど、事態を見守ったですよ。

朝っぱらからのパワフルな口喧嘩。

酔っぱらいじゃないのに、収拾のつけようがない喧嘩。

滅多に遭遇することのないエキサイティングな喧嘩です。

中国語がわからないワタシには喧嘩の内容を知る術はないのに、彼らの形相や声の強さ、高さ、太さが振り切れている様子は、画面がずっと揺れている短編動画を観ているようで、面白スギだよ

「ヨーシ、わかった❗」と言ったかどうかはわかりませんが、運転士さんが捨て台詞を吐くと、運転は再開されました。

と思いきや、直ぐに再び停車した。

今度は、一般道にあるバス停だった。

大きく手を振り上げながら野太い怒鳴り声で、短髪刈り上げクルクルパーマオバサンと若オバサンの二人に『降りろ❗』と促しているようだ。

二人はそそくさと降りた。

降りると、走り出すバスに向かって再び拳を振り上げて叫び続けてる。

強烈だー❗

二人に見切りをつけて姿勢を戻すと、車掌さんがワタシの横にやって来ました。

チラ見するように車掌さんを見上げたけど、車掌さんは何事もなかったような平常を装って、ワタシの公共交通カードをピッとしてくれた。

ヨカッター、二人組が下車したあとで

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バスに静寂が戻ると直ぐに「延安高架路」文字通り高架道路を進み、見晴らしが良くなりました。

最初に「おぉ」と見つけたのは、「上海展覧中心」です。

観光として公開はされていない専用催事場らしい。

まっぷるによると、最高部の高さは110mもある “スラブ古典様式” の建物です。

築年数は60年くらいらしい。

租界時代の洋館とはスケール違いスギですねー

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眼下の道路が直進する先に見える金色のお寺。

「静安寺」です。

まっぷるやララチッタの説明によると、創建は3世紀の三国時代。真言宗の寺院だそうです。戦火や天災のたびに再建を繰り返されてきましたが、現存の姿は1984年の建造。

どうりで、くすんだ黄金色ではない光沢が、遠目にも感じられる。

やがて、バスはそのまま高速道路へ合流。

いよいよ、朱家角へまっしぐらです。